なぜ日本人は英語でつまずくのか ~『母語干渉とうまくつきあおう』という視点~

英語を教えていると、
何度説明しても同じところでつまずく生徒がいます。

be動詞、三単現、語順、時制。
「もう分かっているはずなのに、なぜ?」
そう感じたことはないでしょうか。

そのつまずきは、
生徒の理解力や努力の問題ではなく、
日本語と英語の構造の違いから生まれている可能性があります。


母語干渉とは何か

母語干渉とは、
母語(日本語)の考え方や仕組みが、
外国語(英語)の理解や運用に影響を与えることです。

たとえば日本語では、

  • 主語を省略できる
  • 動詞の形が人称で変わらない
  • 文の中に「動詞がない」場合もある

こうした特徴が、
英語を使うときにも無意識に持ち込まれてしまいます。


この本が教えてくれること

この「母語干渉」という視点を、
英語学習の具体的なつまずきと結びつけて解説しているのが、

母語干渉とうまくつきあおう
です。

この本の特徴は、

  • 「なぜ間違えるのか」を感覚ではなく言語構造で説明している
  • be動詞・語順・時制など、現場でよく見るエラーと直結している
  • 学習者だけでなく、教師の見方が変わる構成になっている

という点にあります。


教師にとっての一番の価値

この本を読むと、
生徒のエラーに対する見方が変わります。

「なぜできないの?」ではなく、
「日本語ではどうなっているんだろう?」
と考えるようになります。

すると、

  • 指導の言葉が変わる
  • エラーの扱い方が変わる
  • 評価の基準が整理される

といった変化が起こります。

このサイトで扱っている、

  • be動詞の役割
  • 三単現の s
  • 語順の考え方

といった内容は、
すべてこの母語干渉という視点とつながっています。

文法を「覚えるもの」ではなく、
言語の仕組みとして理解するための土台として、
この本はとても参考になります。


こんな先生におすすめ

  • 文法を教えているのに、うまく定着しないと感じている
  • 生徒のエラーをどう扱えばよいか迷っている
  • 「指導と評価の一体化」を理論的に整理したい
  • 英語教育を感覚ではなく、構造で考えたい

この「母語干渉」という視点は、
be動詞や三人称単数現在など、
日本人学習者が特につまずきやすい文法項目を考える上で、
大きなヒントになります。

実際の授業や指導にどうつながるのかについては、
以下の記事で具体的に整理しています。

まとめ

英語学習のつまずきは、
努力不足でも、センスの問題でもありません。

言語が違えば、考え方も違う。

その当たり前の事実を、
授業・指導・評価にどう生かすかを考える上で、
「母語干渉」という視点は大きなヒントになります。

[書籍] 母語干渉とうまくつきあおう【10,000円以上送料無料】(ボゴカンショウトウマクツキアオウ)
価格:3,080円(税込、送料別) (2025/12/27時点) 楽天で購入

参考文献

丹羽牧代 監修/丹羽 卓・地蔵繁範 著
母語干渉とうまくつきあおう
彩流社