英語は語順が命

―― 若手英語教師のための「ブレない指導原則」――

英語の授業をしていると、
学年が上がるにつれて、
扱う文法事項は増え続けます。

過去形、不定詞、動名詞、関係詞…。
すると、指導が複雑になり、
「今、何を一番大事に教えるべきか」が
見えにくくなることがあります。

そんなとき、私が常に立ち返っている原則があります。

英語は語順が命。
文の核は「主語+動詞」。
そして、1文に動詞は必ず1つ。

この原則は、
1年生から3年生まで、変えません。


若手教師が最初に持つべき「1本の軸」

若手の先生ほど、

  • 文法を漏れなく教えようとする
  • 正確さを重視しすぎて説明が増える

という悩みを抱えがちです。

しかし、英語指導で本当に必要なのは、
**「増やすこと」より「整理すること」**です。

その整理の軸として、
私は次の3点だけを徹底します。

  1. 英語は語順が命
  2. 文の核は 主語+動詞
  3. 動詞は1文に必ず1つ

この3つが揃うと、
どの単元でも指導が一本につながります。


なぜ「英語は語順が命」なのか(授業の出発点)

授業では、まず日本語で考えさせます。

かえるが うさぎを なぐった
うさぎを かえるが なぐった
なぐった うさぎを かえるが

語順はバラバラでも、
意味は変わりません。

理由は明確です。
日本語には助詞があるからです。

「が」「を」「は」といった助詞が、
単語同士の関係を支えています。


英語には助詞がない。だから「場所」が意味を決める

次に、英語を示します。

△△ loves □□.
□□ loves △△.

単語は同じでも、
意味は正反対になります。

英語には「を」「は」にあたる助詞がありません。
その代わり、
単語の「置かれる場所」=語順
助詞の役割を担っています。

だから英語では、

語順が変わる

意味が変わる

この事実を、まず生徒に体感させます。


文の正体は「主語+動詞」で決まる

語順の話は、
必ず「主語+動詞」に収束させます。

英語の文は、
どれだけ長くなっても、
必ずこの形から始まります。

主語(だれが)+動詞(どうする/どうだ)

これは文法項目ではなく、
英語が意味を作る最小単位です。

若手教師が最初に握るべきなのは、
この「文の骨組み」です。


「1文に動詞は必ず1つ」という原則が効く理由

中学生の英文が崩れる最大の原因の一つは、
動詞を入れすぎてしまうことです。

例:

I like play soccer and go to park.

I recommend restaurant is △△.

ここで起きているのは、
知識不足ではありません。

「1文=1動詞」という構造理解が
まだ育っていない状態
です。

だから私は、学年を問わず、
こう言い続けます。

「英語は、1文に動詞は必ず1つ」

この原則を入れるだけで、

  • 文の中心が見える
  • どこが間違っているか自分で気づける
  • 修正が可能になる

生徒の英語が、
一気に「自立」し始めます。


学年が上がっても、指導はブレない

2年生で過去形を扱っても、
3年生で不定詞や関係詞を扱っても、
確認することは同じです。

  • 主語はどれか
  • 動詞はどれか
  • 動詞は1つか

文が複雑になるほど、
この確認が効いてきます。

若手教師にとって重要なのは、
「単元ごとの教え方」を覚えることではなく、
どの単元でも使える判断基準を持つことです。


この原則がもたらす一番の価値

この指導原則の一番の価値は、
教師の説明を減らせることです。

生徒がこう言えるようになります。

「あ、動詞が2つあるからおかしい」
「主語がないから文になっていない」

つまり、
教師が直す授業から、
生徒が立て直す学習へ
変わります。


若手教師へのメッセージ

英語指導は、
やろうと思えば、いくらでも複雑にできます。

でも、
ブレない1本の軸があれば、
授業は驚くほどシンプルになります。

私が3年間変えずに持ち続けている軸が、

  • 英語は語順が命
  • 文の核は 主語+動詞
  • 動詞は1文に必ず1つ

です。

まずは、ここだけを
自分の授業の中心に据えてみてください。

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