ChatGPTとの対話でパフォーマンステストを再設計した話
ChatGPTとの対話でパフォーマンステストを再設計した話― 自己紹介から「つながる」活動へ ―
目次
今との違いから
今回のパフォーマンステストは、最初から完成形が見えていたわけではありません。
むしろ、
👉 ChatGPTとの対話の中で、少しずつ形になっていったものです。
■ 出発点:「自己紹介」でいいのか?
最初に考えていたのは、シンプルな課題でした。
👉「新しく来たAETに自分のことを紹介しよう」
一見、単元内容(現在完了)とも合っていて、問題はないように見えます。
しかし、対話の中でこんな問いが出てきました。
👉「これ、現実でやりますか?」
この一言で、立ち止まりました。
■ 気づき①:自己紹介は“一方向”になりがち
従来の自己紹介は、
- 話して終わり
- 聞いて終わり
になりやすい。
一方で、実際のコミュニケーションはどうか。
- 自分のことを話す
- 相手のことを知る
👉 双方向が前提です
■ 再設計:「お互いを知る」へ
そこで、課題をこう変えました。
🎯 「新しく来たAETとお互いのことを知ろう」
さらに、
👉 「AETのことを1つ以上知る」
という条件を加えました。
この一文で、活動の質が一気に変わります。
■ 気づき②:言語材料を指定していないか?
次に出てきたのが評価の話です。
最初は、
- 経験を話す
- 継続を話す
といった条件を考えていました。
しかし対話の中で、違和感が生まれます。
👉「これ、結局“現在完了を使え”になっていないか?」
確かにその通りでした。
■ 再整理:「何を言うか」に戻す
そこで、条件をこう言い換えました。
- これまでのことを伝える
- 今につながることを伝える
👉 言語ではなく、意味で捉える
これにより、
- 現在完了を使ってもよい
- 過去+現在でもよい
👉 生徒に選択が生まれました
■ 気づき③:評価はどこを見るのか
対話の中で、評価の軸も整理されていきました。
🌟 B評価
👉 伝わる・やりとりが成立する
⭐ A評価
👉 広がる・つながる・自分から関わる
👉 B=伝える
A=広げる
■ 気づき④:質問カードの位置づけ
やりとりを成立させるために質問カードを導入しました。
ただし重要なのは、
👉 カードは“読むもの”ではない
👉 会話を支える足場(スキャフォールド)
そのため、
- 授業では徐々に外す
- テストではAET役が使う
という運用にしました。
■ 気づき⑤:「考え・気持ち」の扱い
当初は、
- 1文目:考え
- 2文目:気持ち
と指導していました。
しかし整理されたのは、
👉 順番ではなく“つけ足すもの”
- 理由
- 気持ち
👉 表現を広げる要素として扱う
■ 具体例:どのようなやりとりを目指すのか
この単元では、生徒が伝える内容を次のように整理しました。
- 経験(これまで)
- 継続・現在(今)
- 理由(なぜ)
- 気持ち(どう感じるか)
- 未来(これから)
重要なのは、
👉 順番ではなく、必要に応じてつなげること
■ モデルとなるやりとり(Aレベル)
Student:
I have played soccer for five years.(継続)
Student:
I practice every day after school.(現在)
AET:
Why do you like soccer?
Student:
Because it is fun and good for my health.(理由+気持ち)
Student:
I want to play soccer with you.(未来)
Student:
Do you like soccer?(関係)
■ このやりとりで起きていること
この短いやりとりの中に、
- 継続
- 現在
- 理由
- 気持ち
- 未来
👉 複数の内容が自然につながっている
BとAの違い
■ B
- I play soccer.
- I play it every day.
👉 伝わるが広がらない
■ A
- I have played soccer for five years.
- It is fun and good for my health.
- I want to play with you.
👉 広がる・つながる
この設計で見えたもの
今回の実践を通して感じたのは、
👉 パフォーマンステストは“作るもの”ではなく“磨くもの”
ということです。
最初のアイディアを、
- 問い直す
- 言い換える
- 削る
このプロセスの中で、
👉 本質に近づいていく
ChatGPTとの対話から得たこと
今回強く感じたのは、
👉 「問いを深める相手」としての価値
でした。
答えをもらうのではなく、
- 違和感を言語化する
- 論理的に整理する
👉 そのための対話
■ まとめ
今回のパフォーマンステストは、
👉 ChatGPTとの対話を通して
👉 再設計されたものです
そして最終的にたどり着いたのは、
👉 「伝える」から「つながる」へ
■ 最後に
もし今、
- この活動、少し違和感がある
- でも何が違うかわからない
そう感じているなら、
👉 その違和感は、かなり重要です。
そこから問いを立てていくことで
👉 授業は確実に変わります。